LondonsAlice’s blog

好きな物事について。

クリスマスイブの夜には

チューリヒバレエの『くるみ割り人形とネズミの王様』を鑑賞しました。

久々に全幕通して観たけどやっぱり大好きであるなぁと実感。

改めて観ると2幕の解釈にちょっと迷う不思議なつくりで面白い……おとぎの世界と現実の境がはっきりしてない感じ。

 

くるみ割り人形』というお話は原作からしてそういう話なんだけど、それでもいま目覚めましたという描写はあるし、英国ロイヤルでも“このシーンは現実ですよ”てのがあるんだけど、チューリヒのはそのへんが凄くぼんやりしててそれがまた良い……。

2幕からマリーがピルリパート姫と同じ衣装になる意味とか、その上で舞台にはピルリパートがアンサンブルみたいにいるのとか、その意味が分かりそうな気がするんだけどあくまで“気がする”なところとか。

ラストシーンは現実なのか、それともまだおとぎ世界なのか。マリーの服がそのままだからおとぎ世界?でもくるみ割り王子がドロッセルマイヤーの甥の姿になってるから現実?背景ががらっと変わったりしないから良く分からなくて。

もしかしたら最後にドロッセルマイヤーが指パチッてするところで現実に戻るのかも。とかも思う。あの道化師達があっちとこっちを曖昧にしている。

そんな風に考えてもはっきりしたことは分からない、でも原作の物語をしっかり活かしてるチューリヒのくるみ割りバレエが大好きなんだ。という話。

マリーとあの彼はどの世界でも仲睦まじいことでしょう。

 

カーテンコールで隣り合うマリーとピルリパート役のふたりが双子みたいで可愛いなぁと思ったり、ドロッセルマイアーさんが煙をふーっとやったり、風船が落ちてきたり。

そういうとこも好き。最初から最後まで全て好き。