LondonsAlice’s blog

好きな物事について。

『宝石鳥』の真狩さん。

『宝石鳥』東京創元社

前にもこの本の写真は撮ったけど、ちょっと違う向きで撮ってみた。

 

改めて『宝石鳥』の真狩さんのことを思う今日この頃。

踊り手の女性と恋をして結婚して仕事も順調で幸せだったけど、飛行機事故で妻を亡くしてからは仕事もせず彼女の遺骨(左手のみ・指輪つき)を青いガラスの箱に入れて眺めながら過ごすだけ。な真狩さん。 けれどあるきっかけで妻の故郷を訪れた折“死者を呼び戻す祭り”があると知り……

物語は他にも様々な人々のことが代わる代わる描かれていって最終的にひとつの出来事に繋がっていく群像劇的なものなんだけど、最初と最後が真狩パートなのでより印象に残る。

ラストシーンすごく好き。

鴇澤亜妃子さんの本はどれも好き。 いつか新作は出るのかしら……と思いつつ、今ある3作を大事にしていこうという気持ち。

 

『宝石鳥』のラストの解釈は読者に委ねられているタイプのお話だと思うのですが、ならば私は思いきり良い方に解釈をしたい。

でもあれは特にその後を考えずあれだけ受け取ってそのままにしたい。とも思う。