正真正銘本物の心霊探偵が出て来る小説。
Kindleでまとめ買いして読んだ。
その探偵さんは濱地健三郎という人なんですが、30代~50近くにも見える年齢不詳でオールバックとスーツが似合う紳士で私生活一切謎で霊能力と推理力が鋭い、という人物でね。
面白かったよ!お話そのものも、私の脳内ドラマも。
死者に思いを寄せるというベクトルで怪談とミステリは重なり合っている、ということが1作目の解説に書いてあって、ふむふむなるほど、と納得。
まあ怪談は何も分からず終わることもありますが。それでも雰囲気は似てる。
ただ読んでいくとなかなかな心霊現象が起きて、最早人間の姿ではない霊とか怪現象とかも出て来て、ああこれCGとか使って実写にしてもあんまり真に迫れないかもしれない……とも思ったので、本当にドラマにはしなくていいと思う。
よく喋る依頼人の話とか学校の部室の話とか古物商の話とか、ああいう感じのだったら程よい感じに映像化出来るかもと思ったけど。でもああいうのはドラマにしたらちょっと単調かも知れず。
やっぱり文字で読むのがいい。
濱地先生、主に幽霊似顔絵描きの助手(20代女性・シリーズ始まって数話で彼氏が出来る)と、心霊現象をどうにか誤魔化して捜査に繋げてくれる刑事さんとに助けられて活躍してて楽しい。
助手の彼氏くんも臨時運転手とかでたまに捜査に参加したりする。
紙本を買うかどうかは検討中。文庫で揃えるのもいいかな。
しかし単行本の2冊目からのデザイン良いな……文庫もこういう感じだといいな……。
単行本、最新が2022/9/30で前作が2020/5/2なんだよな……。 まあ気長に待とうか……。
濱地健三郎さん、事務所に置いてるガレのランプを大事にお手入れしてる姿が素敵。
そして「恋に破れた男の気持ちはわたしだって知っている」んですって。うふふ。